ギフテッドという概念が「都合よく（？）」使われる？

ツイ主ご本人も書かれているように、ギフテッド＝発達障害ではない。それはさておき、件のツイート内容そのものより、そこに登場してる概念が多数RTされてるということは「多くの人がそう思ってるんだろうな」ということなんだろうと思うのだが、かなりの誤解があるので書いておきたい。

— Kohei_Oka 72.0 (@aloha_koh) August 9, 2022

まず、発達障害というのはそもそもは英語のdevelopmemtal disabilityを含め、行政的理由によって作られた概念。作られた理由は支援の行き届いていない人たちを医療や福祉の対象にするため。そのため定義が緩い。ICD-10やDSM-IVには広汎性発達障害というのがあって診断の基準も示されているが、

— Kohei_Oka 72.0 (@aloha_koh) August 9, 2022

DSM 5でもICD-11でも広汎性発達障害という言葉は使われなくなっている。DSM 5だと自閉スペクトラム症に、ICD-11だと神経発達症にまとめられた。https://t.co/bzeXSsK1Q5
言葉は消えても最初にRTしたようなケースあるよね？と思われるかもしれないがそこにも誤解がある。

— Kohei_Oka 72.0 (@aloha_koh) August 9, 2022

まずIQという指標は知能を示す指数ではあるが、○○以上は〜などというために設計させた概念ではない。そもそもは子供に対して通常教育で対応した方がいいのか、それとも別の教育手段を用意した方がいいのか見極めるために開発されている。まあそんなことはここでは置いておいて、まず言いたいのは、

— Kohei_Oka 72.0 (@aloha_koh) August 9, 2022

いわゆる「発達障害」や「ギフテッド」という言葉が使われるときに前提として存在する「普通ではない」ということそのものが問題の根源ということだ。社会は多数派により多数派のために設計されており、その結果としてそこに当てはまらない/迎合できない人が「問題」とされてしまう。

— Kohei_Oka 72.0 (@aloha_koh) August 9, 2022

「普通じゃない」「問題だ」を本人も親もいろんな場面で集中的に経験していくことになる。だから苦心し、藁にもすがる思いで試行錯誤する人が多い。「誰でもそういう部分あるよ？」みたいなアドバイスがズレてるのはその「集中度合い」が異なることを無視しているからだ。

— Kohei_Oka 72.0 (@aloha_koh) August 9, 2022

「子供を嬉々として精神科に連れていく地獄系教育ママ」という人に自分は少なくとも会ったことがない（ツイ主を責めるつもりはないです）。子供の将来への不安、親として子供の可能性をできるだけ探してあげたい、そういう親の思いを揶揄するのは良くないということが言いたい。

— Kohei_Oka 72.0 (@aloha_koh) August 9, 2022