アメリカには障害のある学生がどのくらいいるのか?

米国政府が出した高等教育における障害学生支援に関する最新の統計です.
http://www.gao.gov/products/GAO-10-3 3

このページ
http://www.gao.gov/products/A88230
によると,2008年米国の障害学生割合はおよそ11%となっています.
2005年にアメリカのEC国立教育統計センターが出した統計値も11%でしたから、3年間での比率自体に差はないようですね.

11%というのは10人に1人ということなので,日本人の一般的な感覚ではかなり多いという印象を受けますが,これは日本とアメリカの統計の取り方の差のようです.
例えば,日本ではアスペルガー症候群やADHD,学習障害の人が,アスペルガー症候群やADHD,学習障害として障害者手帳を取得することができない(2次障害的に鬱病などになってしまって,精神障害者手帳を取得される方はいます)ので,こういった統計には障害のある学生としてなかなかカウントされにくい問題があります.

日本の高校生の2%が発達障害というデータもあります.
http://benesse.jp/blog/20091019/p2.html
文中では,高校に進学する学生が全体の98%という記述がありますが,残りの2%の中にも,発達障害の人が多く含まれているのではないかと考えられます.

ちなみに日本の大学・短大・高専に在学する障害学生の数は6235人で,学生全体の0.20%になります.
つまり,アメリカで高等教育を受けている学生が11%.日本では0.2%となり,ものすごい比率の開きがあるということがわかります.

障害があるから大学に進学できない,というのはおかしな話ですが,この統計値を見ると,現状はそうなっているとしかいいようがないという印象を受けます.
私たちは障害のある高校生・高卒者に対して,大学に進学してこういう社会のシステムをなんとかしてやろうというような熱意ある学生を支援する試みとしてDO-IT Japan という取り組みを行っています.
http://doit-japan.org/

障害のある学生を支援しようという試みは最近増えてきており,今後の展開が楽しみなところですね.
http://www.rehab.go.jp/whoclbc/japanese/jiritsu/jiritsu.html
http://www.nscsd.jp/

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です