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特別支援教育の視点からのiOSアプリ

Posted by Kohei on 3月 15, 2016 in iPhone APP

前回のエントリでも書いたのですが,日本教育新聞でコラムを連載しています.
「なるほど!特別支援教育に使えるアプリ活用術」というタイトルで毎週月曜日.
定期購読しないと手に入らないみたいなのですが…

以前から,特別支援教育系の話題で何本かiPhone/iPadアプリに関するコラムを書きました.
http://okakohei.com/archives/category/iphone-app
アプリって日進月歩ですからね,情報が古くなるんですよ.
僕は研究者として情報発信しないとな,と思いつつも,僕がこういうのを始めてからずいぶん時間が経って,そしてこういうのは実践家の方々に広まって,今やそういう方達のサイトの方が充実しているわけですから,今さら自分が何もする必要はないなと考えております.

というか,アプリの情報一人歩きしすぎですよね.
所詮,困ったことを解消する手段のひとつ.その人にとって役立つのなら使えばいいし,使わなくてもいい.
使う必要がなくなるまで使えばいいし.第1の手段になる人もいれば,そうでない人もいますし.
その背景にある「どういうことを目指して使うのか(使わないのか)」のほうがずっと重要で,ここを飛ばすとダメだと思いますね.

で,初めの話に戻るのですが,コラム書いてて思ったのは,アプリの紹介はもう自分の仕事ではなくなったけど,まだ「どういう狙いで何を使うか」ということについては発信しておかなくてはならないな,ということです.
でもブログで書くのは面倒くさい.おまけに,この手のことは論文にならない.
頑張って論文にして見ようと試みたことはありますが↓ (よかったら読んでみてください)

障害支援技術としての携帯情報端末アプリの分類の試み : 発達障害のある人への支援を中心として
http://ci.nii.ac.jp/naid/40019659018

論文にならないということで,新聞のコラムに書いています.
それを書くためにいろいろ調べたら,そこで見つかったアプリとかってまだあまり知られてないものもあって,この知識を自分だけもっておくのももったいないよなぁ,でも面倒くさいよなぁ,見た目も地味やし,リンク張るのも面倒くさいし…

というわけで悩んだ結果,Pinterestでまとめることにしました.
https://www.pinterest.com/alohakoh/ios-apps-for-special-education/
気になるアプリの写真があれば,クリックしてみてください.
そこでポップアップしてくる画面の「Visit」ボタンを押すと,その写真のあった元のページに飛ぶことができます.

これから少しずつ,ときどき,気が向いたときにだけ,更新していく予定です.

 
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コラム連載のお知らせ

Posted by Kohei on 3月 9, 2016 in お知らせ

3月7日から日本教育新聞で週に1回「なるほど!特別支援教育に使えるアプリ活用術」というタイトルの短いコラムを書いています.15週連載する予定です.機会があればご覧下さい.Webでも会員の方は読むことができるようです.

先生解決ネット

トップ > ニュース > Topics > 特別支援・保健

http://www.kyoiku-press.com/modules/smartsection/category.php?categoryid=86

 
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数える、比べる

Posted by Kohei on 2月 25, 2016 in 思いつきコラム

長男が公文式の計算課題に取り組んでいます.
こういう習い事をさせることには父親としてはまだちょっと引っかかっているところがあるのですが,家族で話し合ってトライさせてみようということになり半年が経ちました.
親から見ればどんどんとできないことができるようになっていっていてすごいなあと思うのですが,やってる本人からすれば「できないこと」の方が「できるようになったこと」よりも強く印象に残るようです.うまく声掛けをしてできるようになった事を強調しようとしているのですが,難しいですね.できる喜びだけ感じられればいいなあと思うのですが,なかなかそれは難しく……親として悩みます.

自分のことを振り返ると… よく思い出せません.
計算ミスの多い子どもだったという記憶はあります.九九を覚えるのが遅かったこと,クラスメイトで九九の暗唱の早い子たちが全員公文生だったことなども覚えています.あと,割り算が最初さっぱりわからなかったという記憶も.こういう記憶からすると,あまり算数が得意でなかったのかあと思います.

でもまあ得意だろうが不得意だろうがほっときゃそのうちできるよな,というのが正直なところでしょうか.
とはいえ,自分の子が計算でつまずいていると,どうしてだろう? とは思います.

計算課題に取組中の動画

なぜ解けないのか.観察していればそれなりにわかりますが,データをとってみるともっとよくわかります.
ビデオに撮って数えてみました.

keisanTable1

 

 

 

 

 

 

 

 

 

No.は問題の順番.3ページにわたって合計35問の足し算.

1st + 2nd = 回答
として入力しています.

正答と照らし合わせると,全問正解.素晴らしい.
けれども,Time列に示したように掛かっている時間はまちまち.引っかかっているところがあるようです.

どういう所に引っかかっているのだろう,と思ってそれぞれの問題毎に掛かった秒数をヒストグラムにしてみました.

keisanHistgram

それから,ヒストグラムを見て時間の掛かった問題箇所に色をつけてみました.色は任意の基準でつけています.ピンクは明らかに時間が掛かった箇所.オレンジはやや時間が掛かった箇所.

最初の表の色もこのヒストグラムでつけた色に応じて着色してあります.

なんとなく傾向が見えてきます.

keisanTable2

バラツキが大きいので算術平均ではなくて中央値か最頻値にすればよかったかな.

以下はカウントしながら適当に思いついたままにとったメモです.

keisanMemo

ぼんやりと思いついたことをメモしていくと仮説ができます.ぼんやりとした仮説ができると,次はそれを確認していく作業です.

とまあこんな感じでやっていくと,彼の「ニガテ」が見えてくるなあと思いました.
こうやってカウントしたものを長男に見せて説明したらなんとなくはわかってそれなりに納得していたようです.そのあとで,頭の中でどう計算してるか,とか,いろいろ話し合いました.でもまあ「なるほどね!わかったわ!」とはならないんですけどね.

だからなんなんだ,という話なんですけど,試しにやってみたら結構面白かったという遊びの話です.
ビデオを撮ってデータを起こして図表を作るまでだいたい90分くらいでした.

 
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研究アイデアをまとめる作業

Posted by Kohei on 2月 20, 2016 in メモ

今年は頑張ってblog更新しようと思っています。去年も同じこと書いた気がしますが。

今日はちょっとパソコンと切り離された時間がありまして、その時間を利用して2年くらい前から考えてる研究のアイデアを整理していました。

研究アイデアを整理するときは、どうしても手書き(というか手描き)の方がいいですね。

  

 
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2016年初投稿

Posted by Kohei on 2月 10, 2016 in 思いつきコラム

更新するのを忘れていました.いや,忘れていたわけではなくて,いろいろちゃんと書く時間がなくて.何でもいいからさらっと書くとい戦略に切り替えます.

2016年は,引き続きいくつか研究を進めます.これまでやって来たものと,これからやっていくものと.
成果があがってないものが多いのでぼかした表現で書いてみます

・視能訓練士の検査技能と臨床判断に関する研究
・在宅人工透析患者の機器操作の上達に関する研究
・発達障害のある人の「生きづらさ」に関する研究
・看護師中間管理職の精神的負担感軽減に関する研究
・精神保健福祉士の臨床判断に関する研究
・チェックリストの利用に関する研究
・発達障害のある人の障害『受容』に関する研究
・薬剤部の安全管理に関する研究
・病院管理職による安全管理のための分析手法の研究

など.
他にもあるけどまあいいや.

外との仕事としては
ハイブリッド・キッズ・アカデミー 大阪
・某業界紙への連載
・某県の親の会の連続セミナー
・某学校・施設でのアドバイザー
・いろんなところでの講演
・いろいろな人たちの相談・面談などの臨床
・大阪大学キャンパスライフ支援センターの招聘教員

とか.
ことしもがんばります.

 
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日本LD学会第24回大会自主シンポジウム「学び方の多様性を支える ICTを活用した支援 」指定討論でのコメント備忘録

Posted by Kohei on 11月 4, 2015 in メモ, 研究発表

10月12日に福岡国際会議場で開催された日本LD学会第24回大会の自主シンポジウム「学び方の多様性を支える ICTを活用した支援 ~魔法のプロジェクトとハイブリットキッズアカデミーの実践から~」で指定討論役を務めてきました.そのときの発表者に対する私のコメント要旨を以下にまとめたいと思います.

この自主シンポジウムは魔法のプロジェクトでの実践を通じて,先生方が多様な子ども達の多様な学び方をどのように見つけて支えていったのか,子ども達がどのように自分の「やればできる」を見つけて伸びていったか,についての企画シンポジウムでした.
松江市立意東小学校の井上賞子先生が企画され,井上先生と沖縄県立鏡が丘特別支援学校の澤岻先生,松江市教育委員会の吉野先生,狛江市立緑野小学校の森村先生,株式会社エデュアスの佐藤さんが話題提供されました.

私は指定討論として,これら実践の意義と,先生方がどのような考えを持ちながらそれらに取り組み,子ども達をどのように見て,どのようなデータを取り,どのような介入を実施し,結果として子ども達がどのように変わったのか,を質問しました.
「タブレットを教育現場で使った」教育研究の発表を何度も聞いたことがありますが,多くの研究(とされるもの)が「最初はいろいろあったけど,使ってみたら良かったです」的なストーリーの語りの時間になっているだけのものが多いという印象でした.今回はそうならないようにかなり事前の打ち合わせをしました.

そのようなストーリー語りにならないように,先生方の実践を見ていくうちに,共通するポイントがあるなと気づき,指定討論でそのポイントをまとめてみました.
その場でまとめたために,資料として後に残らなかったので,備忘録代わりにここに書いておこうと思います.

1. 「子供の見立て」のための方法論を持っていること
ベテランの先生ほど,なにか壁にぶつかっている子供を見たときに,それがどうしてなのかという見立てを持っていることが多いです.ここでいう見立てとは,仮説と呼んだ方がいいかもしれません.この子はきっと○○で困ってるんじゃないか,本当は○○なんじゃないか,といった仮説です.今回発表された先生方にはその仮説と,その仮説が正しいかどうかの検証の手段がありました.ICTを活用した支援に限りませんが,この手の支援においては先生の独りよがりになる危険性を除外する必要があります.先生だけが良かれと思っている,という状況を防ぐ必要があります.子供のニーズを探るのは難しいことです.この子はきっとこういうことで困っているんだ,という仮説だけで突っ走ってしまってはダメです.本当にそうなのかという検証と根拠が必要です.仮説がないのは論外です.なければ他の先生に協力を求めるべきです.

2. 実践に客観性・合理性を求め続けていること
実践が本当に良いのか悪いのか,ということを考えるためには客観的な指標が必要です.そもそも良い悪いというのは主観的な評価に過ぎません.結果的に子供にとってどんなメリットがあったのか,実践のコストはどれくらいだったのか,等について客観的なデータがないと,他の先生がそれを実践することができませんし,それが他者から見て良いのか悪いのかの判断もできません.合理的配慮という言葉が教育現場でも浸透してきましたが,客観性がないとそもそもその配慮が合理的かどうか検証することができません.

3. 子供が学習のスタートラインに立てるようにしていること
誤解を恐れずに言うと,うまくいっている実践というのは勉強そのものを教えることは二の次になっています.まずは勉強できるスタートラインに立てるようにすることを重要だと考えているんです.勉強のスタートラインに立つってどういうことなのかというと,教育内容にアクセスできるようにすることです.字が読めないために教科書の内容にアクセスできない子供,話をうまく聞けないために授業に参加できない子供,などいろいろいます.ここで頑張って読みましょう頑張って聞きましょうというように努力に期待しても効果は得られません.人間が何のために努力するのか,という観点が抜けているからです.少なくとも,スタートラインに立つ(アクセスできる)ようにするためには教育側からの物理的な,あるいはルールの調整による工夫が必要です.ICTを使うということはそういうことなんだろうと考えています.

4. 子ども達が結果的に獲得した能力やスキルが「将来も使える」ものであること
支援の現場では,学校から出て自宅に戻ったり,卒業したりしてその場を離れると学んだスキルが使えない,ということがあります.これは本来良くないことです.でも実際はよくあるんですよね,学校ではうまくいってるんですけどねえ…的な事例が.うまくいった実践に共通するのは,子供自身が学校と異なる場所でそのスキルを使って活動の範囲を広げているということです.これは偶然ではないんですよね.それを狙ってるんです,先生が.

5. 周囲を巻き込んでいること
うまくいっている実践に共通することとして.支援・教育・配慮なんでもいいんですけど,その結果として本人だけではなく周囲が変わっていくという傾向があります.その子供が変わることによって,周囲の生徒が変わり,親も変わり,周りの先生も変わる.傾向があるというよりは,そういうことを狙って実践しないといけないんだろうと思います.特別なニーズのある子ども達に共通して見られる「大人になってぶち当たる壁」に,就職先で配慮してもらえないというものがあります.いろいろ話を聞いてみると,配慮を得るための交渉がうまくいっていないケースがほとんどです.交渉していると思っているのは本人だけで,相手からみればただ要求を主張しているだけに見える.逆も同じです.合議が成立しないままお茶を濁す結果になって,本人が損をするということになります.このときに重要なのが,過去(学校に行っていた時代)にこういう方法で,こういうシーンで,ここまでうまくできていた,という経験と客観的なデータです.

 
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ナカニシヤ出版から「Q & A 心理学入門」がでました

Posted by Kohei on 9月 29, 2015 in お知らせ

ナカニシヤ出版さんから本がでました.

私はその著書の第2章Q4「障害のある人の支援に心理学は役立つのでしょうか?」を書いています.
役立つのでしょうか?って役立つに決まってるんですけどね.

どういう部分で役に立っているのか,どういう問題があって,どうアプローチできるのか,など整理しています.
タイトルに「心理学入門とある様に」入門者向けです.入門者向けですが,それなりに誰が読んでも気づきをもってもらえるような内容で書いてみました.

 
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論文が出ました

Posted by Kohei on 8月 5, 2015 in 研究発表

医療の質安全学会誌 Vol.10(3) P.269—272 に短報が掲載されました.

WHOドラフトガイドラインに基づいた医療事故調査66報告書の検討 ─非懲罰性について─
喜田裕也,岡耕平,木内淳子

この論文はインターネットやデータベースから入手できる医療事故調査報告書(66例)を材料として,「有害事象の報告・学習システムのためのWHOドラフトガイドライン」の基準に則って,それら報告書を分類・整理したものです.先行研究としては伊藤・信友・吉田(2007)のものがありますが,こちらは対象とした報告書が21例です.この論文で収集された66例はこれまでの研究の中では最も多い例数だと思います.また,2007年に厚労省からの通達が出て医療事故調査報告書の位置づけが変わったため,2007年を境にした前後の比較を行ったのも本研究が最初だと思います.もちろん今回の結果は全数調査による記述統計によるものでもなく,ランダムサンプリングしているわけでもないため推測統計としても適切ではありません.もちろん論文ではその旨を示しています.では,意味のないデータなのか?というとそうではないと思います.「こういうことがあり得る(しかも少なくない事例において)」ということを示したことがこの研究のポイントだと思います.

この研究から明らかになったことは,事故調査報告書の約20%(13/66例)に有責判断の疑いがあり,約5%(56件の事故事例中3件)で事故調査報告書が警察介入の契機となった事例があったということです.一般的には「事故調査報告書なんだから誰に落ち度があったのかはっきりした方がいいのでは?」という意見もあると思いますが,WHOのドラフトガイドラインでは「事故調査報告書はあくまで再発防止のために作成されるべきであり,有責判断を行うべきではない」というポリシーが示されています.この背景には,事故防止はシステムの改善が必須という考えがあります.システムに問題があれば人が入れ替わったとしてもいずれまた事故は起こるという考え方です.有責判断をすると事故原因が個人に帰属され,結果としてシステムの問題に目が向けられなくなるという問題があります.それだけではなく,「有責判断をされるかも知れない」という可能性があることが,関係者からの事実関係の把握を妨げ,システムの改善を阻害するという考え方です.「では『責任』を誰が取るのか?」という意見もあると思います.医療に関する事故では患者が亡くなったり,後遺症が残ったりするケースがあります.いろいろな事例の資料に目を通すたび,心が苦しくなります.ご本人やご家族の方ならなおさらのことでしょう.このテーマについては今回の論文では対象としていません.非常に難しい,重大なテーマです.責任には法的責任(刑事責任,民事責任,行政責任)と社会的責任(患者および世間に対する説明責任)があり,現在の医療事故にまつわるメディアを中心とした議論では両者が区別されずに用いられているような印象を個人的に持っています.WHOのドラフトガイドラインはあくまで「有害事象の報告と学習システム(事故から学び,システムを改善していくことのできるシステム)」のあり方としてのドラフトガイドラインです.個人的には,倫理的なテーマについては別の観点からの議論が必要だと考えています.

 
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バリアフリー2015に行ってきました

Posted by Kohei on 4月 17, 2015 in 支援技術系

バリアフリー2015に行ってきましたので,個人的な感想など.
特に去年今年に新しく出たものや,私がこれまで見逃していたものなどを中心に書きます.

ちなみにこれまでの関連エントリはこちら.
バリアフリー2014に行ってきました
国際福祉機器展 H.C.R. に行ってきました

今年度のインテックス大阪での出店状況は
1号館:介護用品,自助具,コミュニケーション機器,緊急警報・セキュリティ関連,各種サービス
2号館:トイレ設備,入浴関連,各種コンピュータシステム,施設用設備・機器
●フェア(介護と医療の食/認知症対策総合/病院・施設設備/省エネ提案)と慢性期医療展2015
3号館:ベッド・マット,入浴関連,図書・文献
4号館:福祉車両,車いすなどの移動機器,介護予防・リハビリ
5号館:福祉車両,住宅関連,リフト・昇降機
●介護ロボットゾーン
その他:1号館の4会場でワークショップ,センタービル2階で講演.6号館2階会議室でセミナー.

去年のバリアフリー2014では
1号館:入浴関連,トイレ設備,介護予防・リハビリ
2号館:介護関連,自助具,コミュニケーション機器,緊急警報.セキュリティ関連,各種サービス
3号館:ベッド・マット,各種コンピュータシステム,施設用設備・機器,図書・文献
4号館:福祉車両,車いすなどの移動機器,住宅関連,介護ロボット
5号館:福祉車両,車いすなどの移動機器,,リフト・昇降機
その他:センタービル2階で特別講演.6号館2階会議室でセミナー.

だったことを踏まえますと,規模は同程度ですね.

今年の変更点は5号館に介護ロボットゾーンが独立したことでしょうか.
昨年までの2年間はiPadを利用したサービス事業者向けのサービスに流れが来ていた印象でしたが,今年はそれらは落ち着いた感じです.今年は介護ロボットが勢いあるなあという印象でした.

あと,印象的だったのはコミュニケーション関連の支援技術が年々減っていることです.
今年は特に減ったなぁと感じました.
あとは海外からの出店が増えたなあという印象です.

今年の出展数は数えたところ351でした.
数はここから数えました.NEDOブースについては個別に数えてます.
去年まではカタログ掲載の出展社数をカウントしていたのですが,今年からカタログが薄く簡素化されて掲載されなくなったのでサイトから数えました.去年からそうしておけば良かった…

バリアフリー2013の出展数が307
バリアフリー2014の出展数が411

だったことを踏まえると,60社ほど減ったかな.景気?

では,以下にここ数年で新しく出たものや,私がこれまで見逃していたものなどを中心に個人的な感想などを.

まずはテレビ.
アクセシビリティ機能搭載のテレビと言えばパナソニックと三菱が2強のイメージ.
Vieraの上位機種はリモコンに音声認識機能が搭載されていて,チャンネルやボリューム操作等,音声で行えるようになってます.
視覚に障害のある人にとっては便利だと思います.
今年からというものではなくて数年前からなんですが.でもあまり知られてませんよね.
TV Remote 2 という機能がある機種だと,スマホと連動してスマホに放送転送したり,スマホで音声操作したりできます.

スペックの詳細や一覧はこのリンクページの「テレビ総合カタログ2015/春」という部分の52ページに掲載されています.

家電系の音声読み上げ機能については,「音声読み上げポータルサイト」にまとまっています.

続いて視覚障害支援系で.

ほりき工房のスマートソナー.
製品自体は既に図と昔からあるのですが,今回展示されていたのは開発中の新製品.
首から提げたデバイスからコウモリみたくソナーを出し,その反射の様子を骨伝導イヤフォンを通じて聴覚にフィードバックすることで身体前方の(左右も結構広範囲)物体を感知できるような装置です,
これまでの製品と違うのは,ソナーの出し方を工夫して左右の弁別をしやすいようにしたことだそうです.

NEITZの据え置き型拡大読書機NVS-X1
拡大読書機って,昔からありますけど,ちょこちょこ進歩してるんです.
このNVS-X1はユーザーインタフェースのデザインが従来のものよりもずいぶん良いように思いました.
あと,拡大したいものを乗せる台自体が薄い.書類を乗せて,それにそのまま書き込み作業ができる程度には薄い.

日本テレソフトのDOG-Malti Super ver.2
比較的新しく出た製品.点字と墨字が同時印刷できる点字プリンターで,点字プリンターにしてはサイズがコンパクトで見た目もカッコイイ.
ネットワークからの出力に対応しているというのがいいですね.複数台のPCから使えますし.
点字プリンタって単体だとダメで,点字ソフトとの連携が重要なんですけど,こちらは点字ソフト「エーデル」にも対応しているようです.
あと,マニアックな話なんですけど,この上位機種のDOG-Pro32wのインターポイントという機能はすごいなあと感心しております(こちらは展示されてませんでしたけど).
まず,点字を両面に印刷できるんですね.点字の印刷物って基本的には片面印刷で,点字は基本的にかな表示なので,印刷したときの分量がめちゃめちゃ多いんです.なので,両面印刷は重要なんですけど,両面に印刷するということは紙を凸に膨らませるわけですから,両面印刷の時は印字のある箇所の裏側には印刷できなくて,結局裏表一行交代で印刷したりするわけです.インターポイントっていう技術は1行ずらすのではなくて,表面の点字の点と点の間に裏面の点を位置づけるわけです.これでずいぶんスペースが節約できます.地味にすごいなあと思っています.

トーワ株式会社の歩導くんNEO
歩行誘導といえば点字ブロック.で,こちらは点字のない歩行誘導マットです.正確には点字ブロックこと視覚障害者誘導用ブロックはちゃんとJISで規格が決められているので,こちらはあくまでも誘導マットです.
いろんな施設で後付けで点字ブロックを貼り付けてて,それがはがれて悲惨なことになっているのをときどき見かけます.
後付けの場合で特に突起を必要とするようなシーンが想定されないのであれば,こういう突起のないものの方がベビーカーや台車等との共存には良いのかなあと思いました.

続いてコミュニケーション関連の支援技術

e-ATコーナー
まず一番注目したのは ワイヤレススイッチボックスS これ自体は少し前から出ているのですが,そこのデモで紹介されてた,Macのアクセシビリティ機能の

システム環境設定 > アクセシビリティ > スイッチコントロール > 一般 の中の「パネルエディタ」

パネルエディタ

Windowsで言うところのビュジュアルベーシック的な感じ,むかしのMacで言うところのKe:nxな感じで画面にボタンを作って,そこに操作を割り当てることができます.

紹介されていたウェブサイトを見つけたのでリンクしておきます
MACお宝鑑定団 blog(羅針盤)
OS X Yosemite:アクセシビリティ「スイッチコントロール」機能の強化点
http://www.macotakara.jp/blog/mac_os_x/entry-24902.html

そのパネルエディタで作ったスイッチとワイヤレススイッチボックスSの組合せで,外部スイッチでずいぶんといろんなことができるようになりますね.

アクセシビリティといえば,Microsoftが「学習における困難を支援するICT活用ガイド」を出されてますね.

マイクロソフトはWindows Store アプリリスト(検索サイト)も公開しています
Windows 8 タブレット 教育アプリ 検索
特別支援教育向け Windows Store アプリリスト(PDF)

そういえば,iOSででていたワンスイッチの使い方を子供が学習するために開発された「ぽんぽんわーるど」ですが,アレを作成された株式会社ユープラスがWindows Storeで続編「おしごとなあに」を発売されたようです.
っていうか,ユープラスのウェブサイトにあげておいてくださいよ,新製品なんだからw

それから(ダラダラ紹介しますよ)
新しいというわけではないですが,関連するサイトとしては
国立特別支援教育総合研究所の「特別支援教育教材ポータルサイト」も役立ちますよね.

特別支援系でいいますと,
大阪府作業療法士会のブースで配布されていた「発達が気になる子の生活と学習の工夫がわかる ー家族向けテキストー」は,作業療法の観点からの支援についていろいろとまとまっていて良かったです.
これそのものは挙がってませんが,関連パンフレットは会のページからダウンロードできるものもあります

ダラダラいきます

他に興味深かったのはNEDOのブース

株式会社イデアクエストの光学的咽頭器官運動分析装置はいろいろ汎用性高いなあと思いました.
半導体レーザーを約2500個使ってその反射光を測定してリアルタイムで3Dの表面画像・動画撮影ができるようです.
嚥下時の咽頭の動きの計測をターゲットにされてましたが,これは結構いろんなとこで使えるのではないかなと思いました.

ダイヤ工業株式会社の軽量・安価な電動ハンド.前述のNEDOのページにちょっと写真が出てました.まだ発売されていないのですが,発売予定価格は10-20万円だそうです.

LEDEXのバランサーシリーズの新製品,聴覚認知バランサー.
バランサーシリーズも充実してきましたね.

あと,変わり種としては株式会社テックアイオーサービスの「お財布型紙幣識別器 Wallet
紙幣の識別って基本的には手で触ってできるようになってるんですけど,結構わかりにくいという声も聞きます.で,識別については財務省がiOSの「言う吉くん」ってアプリを出してます.このWalletは財布自体が識別読み上げ器になってるのがポイントでしょうか.でも,光学的に読み取っているので,読み取り装置のある一番手前の部分のお札しか読み上げないようです.「2万3千円入ってます」的に全部でいくらか教えてくれたら面白いんですが.でもこのWalletには後ろ側に電子マネーカードホルダがあって,そこに電子マネーカードを入れると残額を読み上げてくれます.

ロボット系はブースとしては独立してましたが,既存のものがメインでした.
大和ハウス×サイバーダイン のロボットスーツHAL.個人的にはHAL介護支援用(腰タイプ)が気になってます.人を移乗させる仕事の人って,かなり腰を痛める人多いですよね.祖言う言うのが防げるのなら良いなと思います.
あと,同じく大和ハウスのメンタルコミットロボットPARO
ピップのうなずきかぼちゃん
新勢力としてはテクノスジャパンのケアロボ.一見コミュニケーションロボなんですけど,どちらかというと実際は見守りシステムに近いようです.わんちゃんの外見なんですが,中にはアンテナ,スピーカー,マイク,カメラ,室温センサー,携帯電話モジュール,等が組み込まれていて,同社のケア製品(徘徊センサー,離床センサー,点滴センサー,呼び出しスイッチ,等)と連携して室内に包括的なケアシステムを作るというもので,外見はともかくこれは面白いなあと思いました.

あと,最後に

個人的に欲しかったものは株式会社輝章が販売している「防災用品おんぶひも」と「救助担架フレスト

あとこれは新しいものではなくて,10年前から販売されているものなんだそうですが.株式会社アルファックスの「もたれてシンク腰楽」これ,欲しかったです.

あー,なんかダラダラと書いてしまいました.まあいいか,Blogだし.

 
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2015年度 DO-IT Japan 参加者募集開始のお知らせ

Posted by Kohei on 4月 3, 2015 in お知らせ

2015年度のDO-IT Japanの参加者募集が始まりました.
案内文を読む限り,今年はシステムが変わるようです.
↓↓↓

ーーー
★DO-IT Japan :2015年度 参加者募集 (転載自由)★

DO-IT Japanは、
2015年度のDO-IT Japan参加者募集をオープンしました!
DO-IT Japanは、今年から大きくかわります。

中・高・大学生が参加できる「スカラープログラム」に加え,
障害や病気による学習上の困難のある小学生は、
誰でも登録できる「DO-IT Kidsプログラム」を開始します。

スカラープログラムは、全国から選抜された障害や病気のある
中学生、高校生/高卒生、大学生の中から、
将来の社会のリーダーとなる人材を養成することを目的とした
プログラムです。
スカラープログラムに参加資格があるのは、
障害のある児童生徒・学生であり、
本人にDO-IT Japan参加への希望があり、
将来の社会のリーダーとなる資質を持っていると期待される人です。
障害の種別は問いません。

スカラープログラムの応募書類受け付けは、
4月20日(月)から5月6日(水)までです。
DO-ITホームページより、応募要領をダウンロードしてください。
中学生、高校生/高卒者、大学生の皆さん、ご応募お待ちしております!
★DO-IT Japanホームページ: http://doit-japan.org/2015/

DO-IT Kidsプログラムは、多様な障害を原因として、
学びの困難を抱える小学生とその保護者であれば、誰でも登録できます。
テクノロジーを活用した学びの保障について学ぶ機会を、
できる限り多くの困難を抱える子どもたちに届けることを目的とした
アウトリーチ・プログラムです。

具体的には、夏季プログラムなどのDO-IT関連イベントで、
DO-IT Kids向けに公開される一部のセミナー等に参加することができ、
学習を支援するテクノロジーの利用方法、配慮事例、相談の機会、
イベント参加に関するメールマガジン(新たに発刊)を、
定期的に受け取ることができます。

DO-IT Kidsプログラムの参加登録は、本日よりオープンしております。
DO-ITホームページにて、参加登録フォームをご記入ください。
情報がほしい小学生と保護者の皆さん、ぜひご登録ください!
★DO-IT Japanホームページ: http://doit-japan.org/2015/

皆様のご応募、参加登録を楽しみにしております。
どうぞよろしくお願いいたします。
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