「あほすき」に出てきました

NHKのあほやねん!すきやねん!という番組の「時事っち」というコーナーに出演してきました.

テレビって限られた時間の中で,言うべきことを言うのは難しいな,と.
今回は生放送だったし.
言い訳はするべきではないですね.

ネットで見かけた放送中のコメントへの疑問について捕捉しておきたいとおもいます.

(1)障害を困難の程度問題として捉えることへの限界について

確かに,限界はあるんですよ.おっしゃるとおりです.でもやっぱり基本軸は障害を個人と社会との相互作用の中で生じる「不利益の集中」(星加, 2007)として捉えることが,発達障害という障害をうまくつかむために必要なことだと思います.発達障害って最近できてきた障害で「増えてきてる」なんて報道すらある.生得的な脳の機能障害がここ数年で急に増えるなんてわけがない.もちろん過去にはアテトーゼ型の脳性麻痺が生まれてすぐの紫外線照射でかなり減ったというように,障害がいきなり減ったという事実もあります.でも,それは機序がはっきりしているからなんです.
発達障害のような障害は社会との相互作用の観点から不利益の集中という観点で捉えていくしかないです.
それでもなお「程度」の観点から障害を捉えることに限界は残る.でもそれは,障害というものを理解する文脈に依存しているわけです.文脈に応じて,課題解決に最適な捉え方で対応していくしかないと思います.

(2)「お釣りを間違えて多めに渡して自腹切る」というエピソードについて

あれは,そういうミスすることが特性に起因するという話ではなくて,ミスしても管理者に言えない環境が問題だと指摘すべきだったのでは?といったニュアンスのコメントを見かけました.全くおっしゃる通りだと思います.

空気読ませるのが前提ってのがそもそもおかしいんですよ.システムとして.

放送で話したことは,放送で話したとおりです.
放送されなかった部分での感想を少し.

控え室では,解説員の早川さんとお笑い芸人の土方兄弟と一緒にいろんなお話を聞かせていただきました.

書いていいのかどうか解らないまま許可無く勝手に書きますが(スミマセン)
早川さんの仕事に対する姿勢に感銘を受けました.私が緊張してると,早川さんが自分も緊張しているとおっしゃるわけです.こんなにもそういう舞台に立ってきてなお,緊張するものなんですね.「緊張しなくなったら終わりかなあ」なんておっしゃっていたのが衝撃でした.本番前には何度も台本を読み直し,ものすごく準備されていました.ご自身の出番が終わってからも,いろんなことを気に掛けてケアされていました.ああいう仕事の仕方ができる人間になりたいです.

土方兄弟さんの話がめちゃめちゃ面白くて,プロってすごいなあという素人丸出しの感想をもちました.いや,実際素人だからこの感想で問題ないと思いますが.話の内容は仕事のネタで使われている内容かも知れないので書けませんが,ともかくめっちゃ面白かったということだけは書いておきたいなと思います.ファンになりました.

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